オープンソース Web ブラウザとして着実に発展してきた Mozilla。 最近のバージョンでは安定性/処理速度ともに実用的なレベルに Mozilla 0.8 が2月16日にリリースされました。 更に、山本さん による Mozilla 0.8 日本語パックが2月24日にリリースされています。 これは使うしかないでしょうってことで、 この稿では UNIX (主に FreeBSD) ユーザのための Mozilla の利用法、 日本語文字をうまく扱うための Tips & Workarounds を紹介します。
...ってな人は Newzilla 日本語版 を参照のこと。大雑把に言えば、オープンソース化された Netscape 社の Web ブラウザの次期バージョンのことです。 Mozilla の開発の節目の時点でのスナップショットリリース (ソース、 バイナリ) は、Milestone と呼ばれます。
Mozilla 日本語パック (JLP) とは、Mozilla のメニューやメッセージを 日本語化するためのリソースのようなもので、Milestone 9 以降、 リリースがある度に作成者の方々が提供してくれています。この文書の目的は、 この日本語パックを UNIX (X) 系の OS 上でうまく使いこなす方法を 提供することです。
mozilla 本体の 0.8 用 port がありますので、これを使うのが一番楽だと 思います。 バイナリ配布物を使用される方は気を付けてください。 mozilla.org のバイナリ配布ページにある 0.8 は、0.6 が間違ってそのまま 置かれています (moz-users ML の情報)。
ports-current tree には 0.8 JLP が入っています。 CVS で取得するか、 ftp サイト からどうぞ。
port を使わずに JLP をインストールする場合は、 Mozilla 日本語パックのページ を Mozilla で開き、mozilla0.8-langjajp.xpi へのリンクをクリックしてください。自動的にインストールが始まります。
インストール後に Mozilla を再起動し、"View" メニューから "Language and Web content" の中の "Japanese" を選択してもう一度再起動すれば、日本語リソースが使われるようになります。
ただし、日本語検索プラグイン等、JLP による拡張部分は、 ユーザプロファイルを作り直さないと使えません。 コマンドラインから mozilla -ProfileManager で起動し、プロファイルを 作り直しましょう。詳しくは、「はじめてのモジラ」中 mozilla 日本語パック (JLP) のインストール を参照してください。
Mozilla 本体だけでも日本語のページを表示することはできますが、
デフォルトの設定ではページ表示領域のフォントが大きすぎてバランスが
とれていない上、フォントサイズのスケーリングもできないので、
そのあたりの修正方法を以下に示します。
以降、Mozilla のインストールディレクトリを $MOZILLA_HOME
と表記します。
X 上でビットマップフォントを使って表示させる場合は、 各種サイズのフォントを統一的に扱えるようにしておく必要があります。
まず、
elisa8x8、
ナガ10、
要町、
kappa20
の各種ビットマップフォントをインストールします。
/usr/X11R6/lib/X11/fonts/local あたりに PCF 形式のフォントを置いて、
# mkfontdir を実行すればインストール完了です。
その他、k14、jiskan16、jiskan24 といったフォントは XFree86
の標準配布物に含まれているので、すでにインストール済のことと思います。
次に、これらのビットマップフォントを統一的に扱えるように フォント名 (XLFD の foundry と family) のエイリアスをつくります。 たとえば、k14 の場合、 -misc-fixed- となるべき所を -netscape-fixed- という名前でも ロードできるようにするわけです。 fonts.alias のサンプル (FreeBSD の ja-netscape-fonts パッケージから持ってきた物) をそのまま /usr/X11R6/lib/X11/fonts/local/fonts.alias に追加してやれば 良いと思います。
X のフォント設定が完了したら、フォントパスをリロードするために
X を再起動するか、コマンドラインから % xset fp rehash
を実行します。
最後に、このフォントを Mozilla の表示エリア上で使えるように
設定します。Mozilla を起動して「設定」パネル→「フォント」から
ユーザごとに設定しても良いですし、
$MOZILLA_HOME/defaults/pref/unix.js の中で
pref("font.name.serif.ja", "netscape-fixed-jisx0208.1983-0");
pref("font.name.sans-serif.ja", "netscape-fixed-jisx0208.1983-0");
pref("font.name.monospace.ja", "netscape-fixed-jisx0208.1983-0");
のように指定しておく方法もあります。
以上は FreeBSD、Linux などの上での話です。 FreeBSD では ja-netscape-fonts という meta port で以上の事が 実現されていますし、Linux の各種日本語ディストリビューションでも 同様です。
FreeBSD や Linux で TrueType フォントを使う場合は、フォントが X 上で表示できるようになっていれば OK です。X-TT サーバを使うか、 XFree86 4.x を導入しましょう。 xlsfonts コマンドや xfontsel コマンドを利用して、TrueType フォントを各サイズで表示できることを確認しておいてください。
Solaris ではプリインストールされている morisawa フォントや ricoh gothic b などのスケーラブルフォントを使うのが楽です。 1節は読み飛ばして、2節、3節の設定のみ行ってください。
この例では k14 を基本サイズ (<font size=3>で表示されるサイズ)
にするとバランスがとれると思いますので、ユーザごとに14ピクセルサイズ
をデフォルトで使用するように設定するか、
$MOZILLA_HOME/defaults/pref/all.js の中の
pref("font.size.variable.ja", 16);
pref("font.size.fixed.ja", 13);
という部分を変更 (16、13 → 14) してシステム側で設定しておきます。 iso-8859-1 のフォントも同様にサイズをそろえておくとバランスが とれます。
デフォルトでは日本語フォントの最小サイズが16ピクセルサイズに 固定されてしまっているので、これを変更します。
$MOZILLA_HOME/defaults/pref/unix.js の中に
pref("font.min-size.variable.ja", 16);
pref("font.min-size.fixed.ja", 16);
このような行がありますので、16の部分を変更します。 上のビットマップフォントを使った例では、8にしておくのが適当でしょう。
この設定をユーザごとに施そうとしても、「設定」パネルには
フォント最小サイズの設定項目がないのですが、
~/.mozilla/default/prefs.js に直接 user_pref
として書き込めば OK です。
フォームへの日本語入力は、基本 を押さえておきさえすれば kinput2 によりきちんと行えます。 ただし、FreeBSD 3.x-STABLE 以前の場合は Mozilla 本体のバイナリに libxpg4 をリンクしておくか、LD_PRELOAD 環境変数で強制ロードする必要があります。
VJE-Delta の問題は、現在の Mtrunk では解決されているようです。 MN6 ブランチ (バージョン 0.6 まで) を使う場合のみ、Bugzilla-jp の このスレッドや、本家 Bugzilla の このスレッド を参考に各自対処して下さい。Bugzilla-jp の方には対策パッチがあります。
また、skkinput、xwnmo などの XIM の動作は未確認です。 これらを使用されている方、動作報告を頂けると有難いです。
メニューやダイアログは日本語パックにより日本語化されています。 素晴らしいぃー...作成者の方々に感謝しましょう。
ソースフリー (GPL) の Flash 実装 が Mozilla で動くことを確認しました。ただし、一度 Flash 画像を表示した ウインドウを閉じたり、リンクをたどったりして Flash 画像が無くなると Mozilla が確実に Bus error で落ちます。それでも試したい、 という方のために、一応 port を用意してあります。また、JGUG の佐藤さん作成の deb パッケージもあります。
このぶんだと、 Plugger なんかも動くかもしれません。
普段のデスクトップ環境として GNOME を使っている者としては、やはり Mozilla と GNOME の相性が気になるところです。
将来的には、Nautilus (GNOME の次期ファイルマネージャ) に Mozilla のエンジンを組み合わせて使えるようになりそうです。bonobo/CORBA コンポーネントとして Mozilla モジュール (gtkEmbed) が組み込まれ、 IE とか、kfm みたいになると思われます。
また、この仕組みで実装された GNOME Web ブラウザ "Galeon" もあります (スクリーンショット)。
とりあえず当面は、日常的に GNOME/Mozilla を使うなら、gmc ファイルマネージャと Mozilla の間でドラッグアンドドロップ (DnD) ができるかどうかという点が重要なんじゃないでしょうか。 M18 からは、Mozilla と gmc の間でのドラッグアンドドロップが 可能になりました。一時的にとっておきたいブックマークをデスクトップ上に リンクファイルとして保存できたりして、かなり便利です。
そして、何はなくとも...